夢の雫、黄金の鳥籠の8巻を読んだのでネタバレと感想・あらすじを紹介します。
作者は、篠原千絵(しのはら ちえ)先生です。
1981年『コロネット』掲載の「赤い伝説」でデビューされて以来、30年以上ご活躍されている漫画家さんです。
夢の雫、黄金の鳥籠は少女漫画の姉系プチコミックにて現在連載中。史実を元にした壮大な歴史ロマン漫画です。
累計200万部突破の大人気漫画です。
夢の雫、黄金の鳥籠7巻のあらすじネタバレ感想はこちら( ↓ )
夢の雫、黄金の鳥籠8巻あらすじ
オスマン軍を勝利へと導き、その功績により大宰相となったイブラヒム。
そして、ヒュッレムは無事に皇子を産み、第二夫人となった。
しかし、それは、スレイマンにヒュッレムの下賜を願い出ることがより困難になったことを意味していた。
同じころ、エジプトで叛乱がおこる。エジプト総督のアフメットが謀反を働いたのだった。
イブラヒムはその対応に追われることとなり────・・・。
夢の雫、黄金の鳥籠8巻ネタバレ
オスマン王朝の内政は少しずつ変わりはじめていた。
手始めに、スレイマンは議会を大宰相に一任するようになった。
もちろんそれには理由があった。
オスマン帝国は建国当初とは比べられないほどおおきくなっていた。
国土は広大。臣民も複雑で膨大。
このような国をたった一人の君主で治められるものではなく、治めるべきではないと考えていた。
「わかるな、イブラヒム!まずはおまえだ!」
「わたしの代わりに軍を率いて政務を執れるようになれ」
「おまえにも土地をやる。宮殿に近い場所に屋敷を建てろ。そしてそこに妻を迎えるのだ。大宰相にふさわしい妻をな」
不遜とわかっていても、ヒュッレムを望まずにいられないイブラヒムだった。
そんなイブラヒムの想いとは裏腹に、スレイマンは臣下を集めて・・・。
「我が妹ハディージェ皇女を大宰相イブラヒムへ下賜させる」
この知らせは瞬く間に人々の耳に入った。
一緒に知らせを聞いたヒュッレムとハディージェ皇女。
言葉を失くした二人は互いの顔を見つめ合う。
と、ハディージェ皇女が具合を悪そうにする。
心配になったヒュッレムは薬師を呼ぼうとするが、ハディージェに止められる。
「大丈夫よ、ヒュッレム。病気ではないわ。お腹にねアルヴィーゼとの御子がいるの。」
「だから、イブラヒムの元にはいけない。アルヴィーゼと一緒に暮らしたいの」
イブラヒムの屋敷にいたイブラヒムとアルヴィーゼの元に、忍んでやってきたヒュッレム。
ヒュッレムはハディージェ皇女に御子がいることをアルヴィーゼに伝えた。
それを聞いたアルヴィーゼは、ハディージェを連れて国から逃げることを決めた。
ヒュッレムとイブラヒムは逃亡を手助けすることとなる。
決行は3日後、ヒュッレムが皇帝から寝所に召されている日にすることとなった。
別れ際、イブラヒムはヒュッレムに言った。
「あなたを迎える約束、忘れてはおりません。」
ヒュッレムは答える。
「信じております。」
その日がやってきた。
落ち合う場所に訪れたハディージェとアルヴィーゼ。
しかし、後宮に来るはずのスレイマンは、来る気配がない。
その時スレイマンは────・・・。
ハディージェとアルヴィーゼが南に下っていくと
目の前に、スレイマンが現れて────・・・。
夢の雫、黄金の鳥籠8巻ネタバレ感想
ハディージェの下した決断は、とてもとても正しいと思うのです。子供を身ごもっていたならなおのこと。
若い時の自分なら、なんでそこで引き返す~!!ってハディージェを罵倒しそうですが・・・。
年取ると・・・わかってしまうんですよね、色々と・・・。
あそこで、強硬手段をとってしまっても、不幸になるのは目に見えてるんだもの・・・。
ハディージェの判断は正しかった。自分を責めないでほしいですね。
そして、その状況のハディージェを心配するふりしてわが身を想うヒュッレムが素直でいいですね。
恋ってやつは、人を狂わせるんですねえ(笑)
そんなふうに誰かを熱く思えるのってうらやましいくらいです。若いっていいなあ・・・。
それとは別に・・・。
スレイマンがイブラヒムに言ったセリフ。
「この帝国で何かしたいなら、力をつけろ」
この言葉に痺れました。
なんてかっこいいんでしょう、スレイマン。
さすが若くして皇帝となり先代さえ成しえなかった偉業をやってのけただけはありますね。
言葉に重みがあります。
この言葉は、一時の恋愛感情に呑まれていたイブラヒムに痛く刺さったことでしょうね。
なんだか、すべてお見通しのようなスレイマン。
すべて知ったうえで、人として男として、国を任せられる人物としてイブラヒムを想い育てたいと思っている様子が見て取れました。
偉大すぎます、スレイマン1世。
国を背負う人物というのが垣間見える8巻です。
夢の雫、黄金の鳥籠9巻のあらすじネタバレ感想はこちら( ↓ )